修験の湯・洞川温泉「角甚」がとても良かったので書く
奈良のどまんなか、大峰山系に抱かれた天川村へ
11月3日、4日の連休を利用して家族と一泊旅行へ行ってきました。奈良県天川村にある洞川温泉です。この小さな温泉街は、近畿圏の人でも知らないこともあるぐらいで、自分もその一人でした。
ここを知ったきっかけは、昨年夏に観音峯へ登山した際に、帰りのお風呂を探したらヒットしたことでした。その時は街の雰囲気もチラ見した程度でしたが、近隣のみたらい渓谷の美しさも相まって、必ず戻ってこようと思ったのでした。
自宅から車で2時間ほどとアクセスがよく、0歳児連れの旅行にはほどよいのではないかと判断しました。
街も宿も、ほどよく小さく
大阪から国道309号線をひたすら南下。コンビニやガソリンスタンドがまばら、というかほぼない雰囲気の中をずんずん進むと、奈良県天川村です。その中心部からすこし車を走らせたところに、洞川温泉はたたずんでいます。
大小二十軒ほどの温泉宿が立ち並んでいます。いずれも昔ながらの和風旅館なので大きすぎず、ほどよいミニマル感です。今回泊まらせていただいた「角甚」さんは創業330年の老舗旅館で、他の旅館もそれに負けない伝統美を醸し出していました。
このあたりは昔から修験道の地として栄えてきた歴史もあり、役行者が伝えたとされる「陀羅尼助丸」というお薬がそこかしこで売っています。腹が弱いので買ってもよかったかな・・・w
修験道用具一式も売られていました。買う人いるんだろうか・・・
330年の重みを感じさせる、昔ながらの木造建築です。入った瞬間に「はぁ~、好き…」とため息をもらしていました。
建物そのものは非常に大きいというわけではありません。しかし客室は余裕をもった二間で、トイレ付きです。客室の数を少なめにしてあるためか、部屋と部屋の間に距離があり、赤ちゃんが多少泣いても迷惑にならないところは、非常に助かりました。
一階から二階へ上がる階段は古い日本の建物らしく急なので、赤ちゃんを抱いて上り下りする際には要注意。
広々した和室で早速父のカメラバッグに付いたアクキーにいたずらする息子(このあと引きちぎられた)
この日のチェックインは15時だったので、部屋で一息ついたあとは周辺の散策をすることにしました。いくつかの観光スポットがあるのですが、いずれも温泉街から徒歩で非常に近いところにあります。最高。
面不動鍾乳洞へ
旅館街から数分歩いたところに、面不動鍾乳洞があります。関西でも有数の鍾乳洞だそうです。内部は年間を通して8℃程度を保っているらしく、無風とはいえ上着は必要でした。
徒歩で登る人は、鍾乳洞入口まで8分程度かかります。
トロッコという名のケーブルカー?のようなもので入り口へ。大人往復500円なり。
登りきったところからは洞川温泉街が一望できます。このために登ってもいいぐらいですね。
売店で入場券(400円)を購入して、いざ洞窟探検。内部は一部濡れていて足場の悪い箇所もあるので、赤ちゃん連れの方は特に足元に注意してください。
微ブレ・・・ながらも構図的に気に入っているので載せます。
焦点距離が15mmでも全然取り回しに困らない、鍾乳洞ってそんなところみたいです。
光と闇を楽しむ、大人の遊園地でした。
地元食材の夕食を愉しむ
飯写真苦手ですまぬ、すまぬ・・・て感じなのですが、せっかくなのでどうぞ。Pixel3a撮って出しです。
岩魚のお作りと鱒のあらい。
鮎の塩焼き。
鹿肉のタタキ。最高。
和牛を焼くやつです。うまー。
食事をする個室では赤ちゃん用にバンボが用意されていて、とても落ち着いて食事をすることができました。気遣いが行き届いていて助かります。
そして貸し切り露天風呂へ
まあ、お風呂の写真はマナー的にどうかなということでないんですが、宿泊客が先着で使用することができる(一回の使用は50分程度にしてください、とのこと)「貸切露天風呂」と、大浴場のふたつに入ることができます。どちらもいい湯でした。
翌日は紅葉の名所、龍泉寺へ
朝ごはんも前日の夕食と同じ個室で落ち着いて頂いたところで、これまた宿から余裕の徒歩圏内にある龍泉寺へお邪魔しました。
帰りがてらに、みたらい渓谷へ
マジで水が水色!な、みたらい渓谷へ。ここはいつ来ても本当に良い・・・
旅を終えて
なにげない思いつきから始めた旅でしたが、終わってみれば大大満足でした。のどかで、人が多すぎず、静かで、ゆっくりとおだやかな気持ちで過ごせる場所でした。必ずまた来たいと思わせてくれるところって、人生の財産ですよね。決して派手ではないですけれど、こういうのがいいんです。大峰山のすぐ近くですから、遠方から来られる方は登山の拠点としてもいいかもしれませんね。