写真編集用PCを新たに自作してみた
なんでこうなったんだろう。
どうも、ivyおじさんです。今回は8年ぶりぐらいに新しくPCを組みました。
写真編集を主な用途にしているので、同じようなものを検討されている方の参考になればいいな。
自作PCのおもいで
8年前に組んだ初めての自作PCは、まだ学生の頃。
大学近くの書店で手に取った自作PC本がきっかけでした。親から譲ってもらったノートPCの調子が悪く、当時ハマっていたニコニコ生放送でのゲーム実況が思うようにできないことから、新しいPCを検討していた時のことでした。
そのとき作ったPCがこちら。
ケースはZALMANの格安ケースでした。当時円高だったので
CPU:Core i7 3770k(オーバークロックしないくせにk)
ストレージ:システムドライブ SSD 64GB(すぐいっぱいになった)、HDD 500GB?
がわりとお安く揃えられ、当時のメモによると8万円程度で組めたそうです。
当時付き合っていて、部屋に遊びに来ていた彼女(現嫁ぴっぴ)に、
「今日はPC組むから帰ってくれ」と言ったことを根に持たれており、「あのときはショックだった」と今でもたまにつつかれます。
それからたまにケースを開けてはFF14のためにGTX750Tiを入れたり、メモリを2枚追加したり、ケースを新しくしましたが、基本的に8年間元気に動いてくれていました。
にもかかわらず今回新しく組もうと思ったのは、
- さすがに8年経つので、PCの突然死が危ぶまれる
- ストレージがHDDなのをなんとかしたい
- Lightroomでのフィルターなどの処理でモタつくことがある
- 高解像度での動画編集が実質不可能
ということからです。
特に4の動画編集ですが、最近は子供も生まれホームビデオを撮るようになったのに、写真と比べめちゃめちゃ編集に対する腰が重いんですよね。写真と違って動画編集があんまり好きじゃないというのもありますが、マシンスペックが足りていなくて、PCがモタモタすることも腰が重い原因の一つなのではないかと思います。トランジションのエフェクトひとつとっても、レンダリング前の編集画面ではカタつきがひどく、仕上がりがわからないままレンダリングで出来上がったものを確認するしかなかったのです。
基本方針
新しく自作をするにあたり、いくつかの指針を立ててパーツを選定します。
- 写真編集をストレスなく行えること
- 4K動画編集が行えること
- 次の5年を見越したスペック
これらを満たすPCは、もちろんスペックをモリモリにすれば手に入るのですが、マジでPCパーツは青天井なので、身の丈に合った選定を行う必要があります。
そこで、BTOショップのTSUKUMOで販売されている、写真編集用途のPCの構成を参考にさせていただきました。
- AMD Ryzen™ 7 3700X
- NVIDIA® GeForce® GTX 1660Ti
- 16GB DDR4 SDRAM (PC4-21300、8GBx2)
- 500GB SSD (SATAIII接続 / 6Gbps)
+ 500GB SSD (SATAIII接続 / 6Gbps) - ASRock X570 Steel Legend (ATX)
- Windows 10 Home
(上記サイトより抜粋)
これが税込みで181,280円です。スペック的には条件をいい感じに満たしてくれそうですが、自分としてはこの内容でこのお値段は少し高い気がしますし、一部スペックを盛ったり削ったりできそうだと感じました。せっかくなのでケースもかっこいいものを選びたいですしね。これが自作の醍醐味です。
実際の選定
- AMD Ryzen7 3700X
- 玄人志向 GeForce GTX 1660SUPER
- 32GB DDR4-3200 SDRAM(PC4-25600,16GB×2)
- 500GB SSD (NVMe接続/32Gbs)+2TB SSD(SATAIII接続 / 6Gbps)
- ASRock B450 Steel Legend(ATX)
- Windows 10 professional
- ケース:Fractal Design Meshify C
合計182,778円でした。
赤字はスペックアップ、青字はスペックダウンを示しています。とはいえ、下げたほうはほとんど性能的には変わりません。
上記TSUKUMOさんの構成を踏まえつつも、一部グレードを上げたり下げたりしてバランスを取りました。なぜこのような構成にしたかは、別記事に上げますので、お時間のあるときにどうぞ。
そして出来上がった筐体がこれ。はい美しい。
前面の非対称メッシュパネルがたまりませんわぁ…(うっとり
中身もモノトーンでシックにまとめてみました。これをギラギラ光らせるのはちょっとセンス的にありえないですね。
ここからは実際の挙動を確認していきます。
Lightroom
CPUが中心となって動いているといわれているLightroomですが、本当でしょうか。まずはZ6で撮影した、2450万画素の写真を30枚書き出した際のリソースを見てみましょう。画像左上に表示されています。
CPU使用率はほぼ100%で張り付き、温度も順当に上昇しています。GPU使用率はそこまで上がっていませんが、まったく使っていないとも言えないようです。メモリにも余裕があります。旧PCではYoutubeを見ながら書き出しを行うと、Youtubeが完全に止まってしまっていたものですが、新PCではまったく止まることがなくなりました。書き出し速度も体感で向上しています。(計測するのめんどくさい)
では次に現像時のリソースです。Lightroomの設定で、GPUアクセラレーションが使用できます。GPUアクセラレーションは、段階フィルターなどの重めの処理を受け持ってくれるとどこかで聞きました。それにしてもGPU使用率は36%と、まだまだ余裕ですね。もし写真編集の他に、ゲームや3Dをやらないのであれば、もっと廉価なグラボでも大丈夫でしょうね。
VEGAS 15 PRO
Full HD 30pの動画のレンダリングです。GPUは思ったより使用していません。CPUもメモリもそれなり。まだ4K動画にはチャレンジしていないので不明点もありますが、この感じだと問題なさそう。編集時のモタつきもなくなりました。
ゲーム
今回の主旨からは離れますが、ゲームも余裕でできそうです。ゲーミングPCのベンチマークとして有名なFF15ベンチマークでは、Full HDで常時60fps以上を叩き出し、WQHDでもストレスなく動きました。4Kはさすが25fps程度と厳しくなりましたが…
節約するならどうする?
今回の構成は、自分の趣味や「5年後もバリバリ現役でいてほしい」という思いから、実際の用途からするとややオーバースペック気味だった感じがあります。もっと節約して、現実的な組み方をすれば、費用を抑えることは可能です。
たとえばケース。今回は見た目に惚れ込んで、12000円程度のちょっといいケースを使用しました。世の中には5000円程度でもちゃんと動くケースはあるので、節約は可能です。(でもあんまり安物を使うと電源スイッチ周りがチャチでまともに動かないこともあるので注意です)
今回のベンチマークでもメモリの使用量は16GB以内に抑えられていたので、メモリを16GBで組むのも手ではないでしょうか。周波数を抑えればもっとコストカットできます。
ストレージには、今回はm.2 SSDを使用しましたが、SATA接続の2.5インチSSDを使用すればもう少し抑えられると思います。速度を犠牲にしていいなら、HDDという手もありますが、せっかく新しく組むのに…という気がせんでもないです。
OSについてはどうでしょう。僕はリモートデスクトップを使用するのでProfessionalである必要があるのですが、別に必要なければHomeで結構なので、ここでも安くあげることができます。
こうして考えていけば、12万円ぐらいに収めることが可能です。Lightroomでの快適さを考慮すると、CPUはあまり落としたくありませんし、あとは落とすとすればグラボでしょうか。
思いのままにPCを作り上げる楽しさ
トランザム!!
最初は必要に駆られてスペック中心で考えていたのですが、気がつけば途中から「どうやってカッコよくするか」にシフトしていました。もともと「パソコンを七色に光らせるなんてオタクっぽくてダサい…」と思っていたのに、いまは「ハチャメチャに光らせてえ…」と変わったので、以前の自分が全く信用できません。
パソコンを買うときは、ある程度のスペックを確保していたほうが、長く使えて結果的に経済的となります。そのときに、自作という選択肢を持てるようにしておけば、きっと楽しいと思いますよ。